
フランス在住。7歳、5歳の男の子のママです。先日、フランス現地校のお兄ちゃんのクラスで日本語のレクチャーを行ってきました。
フランス現地校に通うお兄ちゃんの担任から

今度、Language Weekがあるのでクラスで日本語のレクチャーをしてもらえませんか?
という、お誘いを頂きました。
フランスの学校では、国で定められたカリキュラムはあるにしろ、指定の教科書もないし進め方や授業の内容は担任の先生の一存で決まります。担任の先生の興味が広かったり、パッションが強い先生だとクラスのアクティビティも多岐に渡り、逆にそうでもない先生だとフランスの定めるカリキュラムを淡々とこなしてゆくだけになります。
つまりは、担任の先生によって子供が体験する内容は大きく変わってくるということです。
そして、保護者が子供クラスで何かしらのレクチャーをする機会もけっこうあります。たとえば、お兄ちゃんのクラスでは、「ハリネズミの生態について」、「ケルト音楽について」など、それぞれに精通している保護者がクラスによばれてレクチャーをおこなったりするわけです。もちろん、任意です。
お兄ちゃんのクラスは、CP、CE1、CE2と、日本で言えば小学校1年生から3年生までの複式クラスです。フランス学校では、授業参観もないし、音楽会や運動会など学校行事もなくなかなか学校内の生活を覗けるチャンスがないので日本語のレクチャーを引き受けることにしました。
日本について少し説明したあとに、日本語のレクチャーを行いましたが、質問もたくさんしてくれて興味を持って子供たちが聞いてくれたので本当に嬉しかったです。
子供たちが興味をもってくれたことリアクションが大きかったのは次のとおりです。

日本は、どこにあるか?
日本で通常使われる世界地図(日本が中心の世界地図)を見せたらすごい興味を持ってくれました。フランスで使われている世界地図は、ヨーロッパが中心で日本の中心の世界地図は子供たちにも新鮮に映ったようだす。


日本までどうやって行くか?
飛行機でだいたい12時間。(授業時間、10AM)今らからシートベルトをしめて飛行機が出発します。東京につくのは、真夜中です。それまでずっと飛行機の中だよ。って話をしたら、日本がとっても遠い国なんだと理解しくれた様子でリアクションが大きかったです。

小学生で習う漢字の数はいくつでしょう?
フランス語のアルファベットは英語と同じで26字です。ちょうど、一年生から三年生までのクラスだったので、一年生でひらがな46字、カタカナ46字、漢字を80個、二年生で漢字160個、三年生で200字、覚えるよと説明したら驚きのリアクションでした。考えてみると、日本の小学生すごい学習内容ですね。
このクラスメイトたちのリアクションは、お兄ちゃんの日本語学習のモチベーションをものすごい高めてくれたと思います。

みんなの知ってる日本語は?
結構答えてくれました。「こんにちは」、「ありがとう」、「すし」、「まき(海苔巻きの事)」あと、事前に息子がクラスメイトに仕込んだであろう下品な言葉まで…。
あとは、私が用意した写真やイラストを見て答えてもらったのは、「漫画」、「柔道」、「空手」、「相撲」「忍者」、「任天堂」、「ラーメン」みんなが知ってる日本語で大いに盛り上がりました。
日本語のレクチャーの内容は、簡単な挨拶と自己紹介を想定していましたが、自己紹介の練習が意外に難しかったです。あいさつは、私の言った言葉をみんなで繰り返して練習することができますが、自己紹介は、自分の名前に置き換えたり実は、なかなか難しかったです。
すぐに話題を切り替え、
ぼくは、〇〇が好きです。わたしは、〇〇が好きです。の文章に切り替えました。
これは、大ハマりして先ほど使用した、「漫画」や「すし」の写真を見せながら
「ぼくは、まんが が すきです。」「わたしは、にんてんどう が すきです。」の文章を練習しました。自主的に「ぼくは、NARUTOが すきです。」と発言してくれた子に引き続き、クラス全員一人ずつに「ぼくは、わたしは〇〇がすきです。」の文章を発表してもらうことに成功しました。
こどもたち相手に一時間半のレクチャーは、飽きさせないようテンポよく大変でしたが、お兄ちゃんのクラスの雰囲気もよくわかり、普段目にすることのないお友達の顔まで把握できてとても楽しかったです。
ともかく、息子が喜んでくれたことが何より安心し、クラスのお友達と私自身の距離もグッと縮まったように感じました。朝は、日本語で「おはよう」と声をかけてもらえます。また、息子の日本語学習のモチベーションアップにつながったことが嬉しかったです。
このLanguage Weekでは、日本語の他のママがイタリア語とブルトン語(ブルターニュ地方で話されているケルト語)のレクチャーが行われました。子供たちがいろんな言語や文化に触れられるチャンスがあるのは、すばらしいですね。
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